治療後の注意点

インプラントは人工物です

インプラント治療をするとまるで自分の歯がまた生えてきたかのように錯覚するほどの見た目、噛み心地が得られたと思われる方も少なくありません。しかし、インプラントはあくまで「人工物」です。人工物にはメインテナンスが必須です。

天然の歯では、歯と歯を支える骨の間に歯根膜といわれるクッションやセンサーのような役割をする組織が介在します。しかしインプラントは歯槽骨に着雪接しており、血液の供給などはもちろんありません。

天然の歯も長持ちさせるためには定期メインテナンスが大切ですが、インプラントは人工物であることから、なおのことメインテナンスが大切になります。

 

インプラントでも歯周病のような病気が存在する

インプラントは人工物のため術後の維持管理がとても大切です。当院ではメインテナンスを重視しています。
天然の歯には、歯とその周りの組織に起こる歯周病という病気があります。同様に、インプラントの場合にも、アゴの骨に結合したインプラント体の周りにも歯周病のような病気が起こることがあります。軽いものは、インプラント周囲粘膜炎、インプラント周囲炎といい、インプラント周囲炎では、インプラントの脱落につながることがあります。

 


インプラントを長持ちさせるためにも定期メインテナンスを

インプラントも天然の歯と同様に、長持ちさせるためにも定期メインテナンスを受けましょう。インプラント周囲炎になってしまう主な原因としては、歯磨きが十分にできていなかったり、歯科医院での定期メインテナンスを受けていないなどによって、歯周病原菌が増殖し、インプラントを支えるアゴの骨を溶かしてしまうことが挙げられます。

インプラント治療終了後に放置してしまうと、お口の中の状況は変化していくものなので、かぶせ物が割れてしまったり、歯周病が進行してしまう場合があります。そこで、定期的なお口の中の点検やレントゲンによる診査が必要なのです。
また、普段の歯磨きでは落としきれない汚れを歯科医師や歯科衛生士が、専用の器具によって清掃し、さらにご自身でのブラッシングなどが正しく行えるように、指導を受けていただくことも大切です。

歯周病や虫歯で歯を失ってしまうということは、毎日の適切な口腔ケアや、定期的な歯医者での受診で防げていたのではないかということが予想されます。
つまり、ここをまたおろそかにしてしまっては、せっかくインプラント治療をしても同じことが起こりうる可能性が高いのです。また、まだ残っている他の歯も、インプラント治療をしなければならない状況にならないようにすることも大切です。
このことからも、定期的に受診する習慣をつけいただくようご説明させて頂いております。